いぶき知財法務事務所 小林 義孝 先生
弁理士の方にお話をお伺いする「商標事務所にインタビュー」。
第2回目は、港区にある、いぶき知財法務事務所の弁理士、小林義孝先生に
お話をお伺いにいきました。
今回は、商標新聞のテーマでもある中小企業と商標の関わりについてお伺いしました。
小林先生は、中小企業とお仕事をされている経験が豊富とのことだったので、
実際にクライアントに行っているサービスについてお話をお聞きしました。
商標取得をお考えの中小企業経営者様の参考になれば幸いです。
Q.現在のお仕事の内容について、まずお聞かせいただけますか?
商標登録、特許申請を行っています。
商標に関しては、2007年度だけで20件ほど出願しました。
大企業よりも、中小企業のお客様が多いですね。
Q.中小企業の会社さんとお仕事をする上で、
気をつけている点はありますか?
中小企業のお客様というのは、どうしてもビジネスが先行してしまうため、
商標の取得よりも製品の販売が先行してしまうことが多い、という傾向があります。
これは商標の認知度が低いというのもあるのかもしれませんが、
やはり、それではトラブルになるケースが多い訳です。
申請だけで6ヶ月、意見書を書く期間も含めると1年は見てもらわないと、
商標登録というのは難しいという現状があります。
その中で、類似した商標がすでに登録されていたりすると、
当然商品名を変えるというところまで検討しなければなりません。
しかし、中小企業のお客様の場合、
時間的にも経済的にも余裕がないことがほとんどです。
ですから、少し口うるさいようですが、商品が先行している場合は、
今の商品名での製品販売は一度止めた方がいい、
とアドバイスをすることもあります。
Q.なるほど。
やはり、商品の開発着手と同時に進めるくらいのスピード感覚であった方がいい、
ということですね。
そうですね。
そのため、登録に関しては、新しいサービスを提供もしています。
経営戦略のレベルからお話をお伺いして、
サービスに関してより深い認識を共有したうえで、
いっしょにネーミングを考えるというサービスです。
これはほとんど特許と同じで発明に近いのですが、
著名商標にひっかからないか?
その上でゴロがいいネーミングはないか?
ブランドとして普及する潜在能力があるか?
というところまで考慮して、アドバイスをさせていただいています。
Q.専門家の意見を聞きながら考えるというのは心強いですね。
中小企業のお客様の場合、やはり調査能力、類似判断という点で、的確なアドバイスを
もらえるような弁理士さんといっしょに仕事をされた方がいい、と私は思っています。
商標というのは、ビジネスと同じで、生き物です。
たとえば、不使用取り消し審判があれば、すぐに次の商標がそこに入る。
片一方で、新しい商標が次々と産まれている。
そのような中で、極力現実のビジネスに即したアドバイスをもらえないと、
中小企業のお客様も、メリットがないのではないでしょうか。
Q.生き物というとこで言うと、とった後というのも重要だと思いますが、
その点はどうでしょう?
はい。中小企業にとっては、商標登録というのは、防衛策というよりも、
いかに自社の製品、サービスを差別化するか、そのためにあるものだと思っています。
また、当然登録した後にも問題が発生することはあります。
違う会社が商標を侵害したり、またビジネスが広がって、
区分を超えて商標権が及ばない商品にまで商標を使ったりと言ったことがあります。
中小企業のお客様の場合、そのようなときにも、
継続してフォローを行って行くということを心がけています。
商標はとって終わりではないため、登録をお考えであれば
長くお付き合いのできる弁理士さんとお付き合いをされるのがよいと思います。
今日はありがとうございました。
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